変形土地を活かした地下スタジオのある家

学生時代から打ち込んできたドラムが趣味で、自宅に練習スペースを持つのが夢だったご主人。奥さまも「結婚を機に長野という知らない土地に来てくれた主人に、好きなことを楽しんで欲しい」とその夢に大いに共感。“地下スタジオのある家をつくりたい”というのは、おふたりのかねてからの希望だった。
 そんな折、「地下室のある家を見たいなら、ここに行ってみたら?」とバンド仲間に教えられたのが、ミツヤジーホームを訪れたきっかけ。初訪問で同社の住まいにひと目ぼれし、「ここしかない!」とほぼ即決で依頼を決めたのだという。
 訪れたO邸は、大きな吹き抜けから光がたっぷり入るリビングが印象的。しかし、明るいリビングから地下へと続くドアを開けると、雰囲気はガラリと一変した。ほの暗い中、コンクリート壁の階段をワクワクしながら降りていくと、まず現れるのは音楽編集のためのホール。そして隣には、100㎏もある完全防音ドアで仕切られた音楽スタジオが広がっている。愛用のドラムセットのほか、楽器や機材がところ狭しと置かれ、バンド練習の拠点として早速活用されていることがうかがえた。
 「ここでレコーディングもできるので、スタジオを借りなくて済むのが一番よかった。借りたら1回で10万円はかかるので、もう元は取れたかも(笑)」とご主人。試しにドラムを叩いてもらったところ、1階のリビングにいてもわずかに音が聴こえる程度。「住宅地ですが、夜8時くらいまでなら問題なく練習できます」と、日々リズムを刻んでいる。

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 奥さまたっての希望は、腰壁や床材、手すりなどで表現したヨーロピアンクラシックな内装だ。吹き抜けを彩る長さ5mものカーテンが、クラシカルな洋館のような雰囲気をプラス。さらに愛猫の動線上に設けた可愛らしいペットドアなど、細部にまで好みが詰め込まれている。
 箱をつなげたような不規則なフォルムも特徴的。避けられがちな変形敷地なのだが、「変な形の土地だから変な形の家にしよう」と逆に面白そうに感じたのだとか。「そんなこだわりやわがままを、ミツヤジーホームさんは受け止めてくれて。図面も10回くらい書き直してもらいました。でも、安江社長も楽しんでいたんじゃない?『変な形の家にしたい』と言ったら、目の輝きが違いましたもん(笑)」とご主人。同社の柔軟な対応が何よりも頼もしかったという。
 寒さがひと際厳しかったこの冬、北海道レベルの断熱仕様やエクセルシャノン製の高性能サッシ、同社の家で標準装備されるパネルヒーターの便利さには助けられたという。暮らしが豊かになる面白さを具現化しつつ、生活を守る性能の高さも叶えた住まいに、「とても満足しています」と笑顔がこぼれた。

竣工年月/ 2021年 10月
所在地/長野市
階数/2階と地下
工法/木造枠組(2x4、2x6など)工法
延床面積/ 147.39㎡ ( 44.58坪 )
1F/ 85.29㎡ ( 25.80坪 )
2F/ 37.26㎡ ( 11.27坪 )